あなたは今何処にいるの
わたしは何処へ向かっているの
足場もなく
何も見えず
何も聞こえず
瞼の裏にはあなたがぼんやりといて
それでもはっきりと見えなくて
ただ単純に思う気持ち
あなたに会いたい
あなたは何を見てるの
わたしは何を見てるの
真っ暗
真っ白
真っ赤
あなたがわたしの世界の全て
そのあなたの輪郭がぼやけていく
あなたが一色の世界に溶け込んで
段々と見えなくなっていく
居るのは分かる
想いも分かるの
ただ目に見える形にして
ただ耳に聞ける形にして
一言だけ頂戴
それだけであたしはこの場に留まれる
情報砂流地獄
その只中に
今何処に立っているのか
今何処に向かっているのか
今何を見ているのか
今何を思っているのか
今何を感じているか
今何を聞いているのか
何も分からず
何も信じられず
今自分が立っている足場さえ本物なのか分からず
彷徨う歪な喜劇のなかにただ一筋
あなたさえいれば迷わないのに
この距離を埋めて
今すぐここへ迎えにきてよ
日が差し込むまで
わたしはここで待っているから
たとえ床が流砂で崩れても
わたしがそれに飲み込まれても
この世の果てと呼ばれるまで堕ちていっても
わたしはここであなたを待っています
ずっと。
あなたはやっときてくれた
やっとわたしのものになった
もう話してはくれないけれど
もう触れてはくれないけれど
サカナのように濁った目
紫色の綺麗なくちびる
青白く透き通った肌
冷たい体は温めてあげる
目はずっとわたしを見つめていればいいの
その冷たい唇はわたしの体温を奪うの
一緒に闇に融けていきましょう
真っ赤な華も沢山咲かせてあげる
一緒に逝きましょう?
多分次の籠の詩になるかと。だから反転なんですョ。